ジミーT

ゴジラ-1.0/CのジミーTのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)
5.0
なんかカラー版が思い出せません。良かったです!

元々白黒版も作ることを意図して製作したのではないかと思うくらいによくできてました。
例えばキャスティング。どちらかというとクラシックな顔立ちの俳優さんを集めたのがプラスになっています。また 〜 何というのかなうまく言えんが 〜 「古いタイプの演技」をさせた演出の効果がいかんなく発揮され、本当に大昔の東宝映画をみているような錯覚を味わわせてくれました。
また、単に色をぬいたというだけでなく、画面の質感とかも素晴らしく、細かいところではアップになった顔も必ずしもスベスベでなく、ちょっと荒れた感じの肌が強調された感じに現実感がありました。

更に、私の個人的郷愁にすぎない体験なのですが、実はこれが大きい。
どういうことかというと、1954年の「ゴジラ」を始祖とする東宝特撮映画群の中でも1960年くらいまでの作品は、60年代半ばの小学校高学年の頃に白黒テレビで観たという印象が強烈なんです。カラーであるはずの「空の大怪獣ラドン」も「地球防衛軍」も「美女と液体人間」も白黒テレビ。後年、劇場やカラーテレビで観た時は違和感を覚えたくらいです。
従って劇場の大画面ではなくIPadの小さい白黒画面で見る「ゴジラ-1.0/C」は妙にリアルでした。冒頭、カラーの東宝マークに続いて白黒の東宝マークが出たときは、思わずオオッと膝を乗り出したくらいです。年末の午後4時ならもっと良かったのに。(注)


60年代半ば〜後半だったかな、年末の12月28日〜31日頃の夕方、東宝特撮映画を毎日放映していたことがあったんです。いや、確かにあった。間違いない。
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