ツナ缶

ゴジラ-1.0/Cのツナ缶のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)
3.5
普通の「ゴジラ-1.0」とマイナスカラーの「ゴジラ-1.0/C」を両方見ての総評を語ろうと思います。

あらすじは、ゴジラ映画です。特攻隊としての責務を果たせなかった敷島(神木隆之介)が、一緒に暮らしていた典子(浜辺美波)が亡くなったことで、逃げ続けてきた自分の中で終わってない戦争を終わらすためにゴジラ特攻に名乗り出るみたいな話しかな。ゴジラ映画なので普通にゴジラを楽しめばいい映画。

普通の「ゴジラ-1.0」に★をつけるとするなら★3、「ゴジラ-1.0/C」が★3.5と0.5も加点できるかと言うと、モノクロにしたことで映画全体の質が上がったと感じるから。
映画って一手間二手間加えることで全ての印象が変わる、いくらクオリティの高いCGを駆使しようと、そのままではダメでフィルターって加筆を加えることで目立つアラが消えていく、セットもよくできたセットでも、映画のために作り上げたセットでアラがある、そのアラを感じさせないようにフィルターを使う、役者さんの表情ひとつ取っても美しく撮影するだけが全てではなく、表情筋や顔の凹凸を豊かにすることも大切だと思ってる。フィルターの重要性を邦画は知ってほしいと感じた。

洋画は当たり前にフィルターを通すことでアラを消す、映画全体に統一したカラーをつけることで独自の世界観に没頭させる、シーンひとつひとつに独自のカラーを入れたりもする。邦画は北野武だったり岩井俊二だったり独自の世界観に色をつける監督もいるけど、他の作品は映画もドラマも同じで安っぽくて作品を通しての質を上げる努力をしてないと思うことが多い。
「ゴジラ-1.0/C」は単に時代を感じさせるためのモノクロって意図かも知れないけど、見る人によっては同じ映画でもモノクロのがよかったと感じる場合もあるので、フィルムに命を吹き込むためには一手間二手間かけて雰囲気を出すことって大事だと思う。

分かりやすい見比べる映画がある時は、見比べて映画を楽しむことをしてみるのもいいですよ。
ツナ缶

ツナ缶