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ガールズ・ステイトのSGRのレビュー・感想・評価

ガールズ・ステイト(2024年製作の映画)
4.0
「ボーイズ・ステイト」との比較が劇中でもフォーカスされる様に、『ボーイズ・ステート』とは全く異なる映画になっていた。10代ならではのピュアさや爽やかさが伝わってくる青春映画だった『ボーイズ・ステート』に対して、「女性の不平等」を日々実感し訴えようとする女子が集まった「ガールズ・ステイト」は現実で同時進行していた中絶禁止法の問題も絡み、より野心的でヒリヒリとした雰囲気が漂っている。

女性が政治を語る時、純粋に政治を語る前にフェミニズムという問題が立ちはだかってしまう女性ならではの課題が、良くも悪くも映画自体も『ボーイズ・ステート』の様な純粋な青春群像劇にはならない事によって伝わってくる。

最後の方はエミリー・ワースモアが主人公のApple TV+のドラマみたいになる。最初は優等生タイプでいけすかないなと思ってしまったけど、徐々に完璧ではない彼女の人間らしさが垣間見えて泣ける。
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