目黒シネマでの「ジャ・ジャンクー 初期傑作選2本立て」前編にて。
前情報を入れずに劇場に行き、いきなり「上映時間：151分」と知ってひるんだが、歯を食いしばって…鑑賞。主演クラスの４人のうち、男子２名から主演オーラが全然感じられないのが、逆に素晴らしかった。
「激動の中国現代史に随伴するドラマ」と言いつつ、ここでは「村に電気が通った！」とか、そんな段階なので……かなり「遠い異国の遠い時代」感を覚えずにはいられない趣向。にもかかわらず、文化系ボンクラ男子の佇まいには（場所や時代を超えた）普遍性があるところに、えも言えぬ感慨を覚えた。
かたや「女子」の側は、というと……これがなかなか一言では言い難い。後に監督のミューズとなるチャオ・タオとの初邂逅作でもあるようだが、髪型や服装やメイクの変化を追いかける感じだろうか？
ホームグラウンドたる「城壁都市」の佇まいがなんとも心憎く、かたや巡業先である中国ローカルの生活風景も興味深い。今でもあんな街並みが残されているのかな？ さすがに少なくなったかなぁ？
そして流行音楽の時代感覚……辺境都市の路地に響き渡る、がなり声の「ジンギスカン（Dschinghis Khan）」♪
