アキ・カウリスマキ、2007年、5分。
『それぞれのシネマ〜カンヌ国際映画祭60回記念製作映画〜』、33名の監督が「映画館」をテーマに製作した短編オムニバスのうちの一本。
『鋳造所』というタイトルで日本公開済み。
鋳造工場の昼休み。併設の映画館（上映会場？）でリュミエールの『工場の出口』（1895）を観ながら、持参のサンドイッチをほおばる労働者達。
レトロな切符売り場。
無言で並ぶ男達に、不機嫌そうな売り場の女。やたら悲しそうなもぎりのおじさん…。
なぜこんなにも物悲しいのか…。
スクリーンに映る、工場から次々と吐き出される100年前の大勢の人達は、作業着姿とえらく異なりちょっとオシャレな時代劇風。まだ午後の仕事が待ってる自分らを残し、楽しそうに帰宅して行く彼らを凝視する…！
ちょっとの時間でも映画が観たいのよね、多分。上映、走る馬とかにしたってー。
生真面目に粛々と進められる入場手順。映写技師に早変わりで変身する、もぎりのおじさん。カウボーイハットに変えるの笑っちゃう。毎日やってると思う。
