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ジェヴォーダンの獣 ディレクターズ・カットのspitfireのレビュー・感想・評価

4.0
18世紀フランスに現れた正体不明の獣害「ジェヴォーダンの獣」を題材にした伝奇アクション映画、そのディレクターズカット・4kレストア版。2月から各地で上映していましたが、各館1週間限定というストロングな上映スタイル故に見逃していました。新文芸坐に上映が回ってきたのでなんとか鑑賞できまして、ちゃんと4kシアターで見られたので結果オーライでしょう。ちょうど遊んでた某アプリゲーにも出てきたので、そういう意味でも良いタイミングだったと思います。フロム・ソフトウェアの名作「Bloodborne」の元ネタとしても有名ですが、そっちは未プレイ。まあ未プレイでも分かるぐらいにはブラボでしたけども!

前半は概ね伝承どおりの歴史ミステリー。だが折り返し地点で「これからは知られざる歴史の真実を語ろう!」宣言をして一気にギアを上げ、急激にケレン味溢れる伝奇アクションへ切り替わっていきます。ボンクラ好みのギミックが次々と炸裂する展開に対してなお、ちゃんとシリアスなトーンと強靭なビジュアルが崩れず、最後まで物語に没入できました。色々と盛りすぎで話がとっ散らかってる印象こそあれ、相当にキマった映画でした。

衣装もロケーションもリッチで、革命前夜のフランスの雰囲気たっぷり。「獣」のビジュアルも特撮として非常に楽しい。こういう映画だからこそ映像にはリソースがっつり突っ込むべきだなというのを改めて実感しました。
アクションに関しても壮絶なものがあり、特にマーク・ダカスコスのスタントは名演であったと思います。あと、実写アクションでガリアンブレード見ることも2度とないでしょう。ケレン味が過ぎるのよ!

日本でこういうのやろうよ!と思ったけど、よく考えたらいま陰陽師0やってるんでした。八犬伝も控えてるし、時代は伝奇!
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