湯っ子

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版の湯っ子のレビュー・感想・評価

5.0
もう最初から最後まで、ああ映画だ、これが映画だよと思いながら観てた。
彼の行動は赦しや贖罪と呼ぶこともできるし、虚しい自慰行為と吐き捨てる事もできよう。
哀れで惨めでみっともなくて、どうしようもなく寂しくて、弱さを刺激でしか埋められない男を演じる、ハーヴェイ・カイテルの凄みよ。
ジャケのシーン(ボカシ無し)が早々に登場するので、「こんな訴求力あるシーンをもう出しちゃうの?」と思ったけど、いやいやその後もずっと画が強い。
「キレたら何するかわからない」的にふるまいつつ、家庭内では疎外され、子供やおばちゃんには意外と弱く、ドラッグとアルコール漬けなのにダイエットコーラ飲んでたりする。ドラッグと犯罪と暴力にあふれていて、そのどれもが格好悪くバカバカしい。好きだ。
湯っ子

湯っ子