『夜を楽しく』に始まる、ドリス・デイ、ロック・ハドソン、トニー・ランドール主演のロマンティック・コメディーシリーズの第三作。
さすがにドリス・デイは歳が隠せなくなってきた感じはするものの、明るい演技はまだまだチャーミング。
今回は結婚数年後の夫婦の危機を扱ったコメディーだが、夫が健康マニアで、有機卵の宅配をとっていたり、洗面所の薬棚がいっぱいだったりなど、この時代のアメリカの豊かさがよくわかる作りなのが少し面白い。
自分の余命がもうわずか。と誤解した夫が世間知らず(とはいえ、この時代にしてすでに大卒)の妻のその後を心配して、理想の夫を捜すことにより引き起こされるゴタゴタは、今となっては???と言う感じもするが、仲のいいふたりの夫婦愛の美しさにはほろりとさせられる。墓地を探すエピソードは結構つぼでした。
落ちの付け方も結構しゃれていますが、いまとなっては、脚本がちょっと気取っている2時間ドラマというレベルを超えてはいないようにも思えるので、加山雄三の若大将シリーズあたりが好きな人以外にはあえてお勧めするほどのものではない感じもしますが、何にせよ楽しい映画であることには変わりありません。
(2009/1/22記)