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スターリンへの贈り物のYuki2Invyのレビュー・感想・評価

スターリンへの贈り物(2008年製作の映画)
3.6
今年も渋谷・ユーロスペースでのイスラーム映画祭9にて。スターリン時代、ソビエトは富農や少数民族などの異分子を、シベリアや中央アジアの「グラーグ」と呼ばれる収容所に強制移送した、その数は2000万人を超えると見られ・そして少なくとも100万人を超える人々が強制移送先で亡くなったと見られている。今作は、1949年のカザフスタンにおけるそのグラーグでの物語を描いた(2008年の)カザフスタン映画だ。人種も宗教も様々な移送者達は、彼らを人間扱いしようともしない官憲の横暴にも耐え、辛いながらも心を通わせて強く逞しく生き抜いてゆく…と、言いたいトコロは山々なのですが、コレ……その「辛さ」ちゅーのが正直、思ったよりも遥かにハイレベルだったのですよね。。まあ重ねて、それこそがこの題材における「真のリアル」なのだろうとは思うのですが、パンフレットの注意書きにもある通りの陰湿で凄惨な性暴力などは正直正視に耐えないですし、終わり方もかなり高度に救いが無いですし、私もやっぱ中々コレは……と思ってしまいますですね。

結論、少なくとも、ちょっと覚悟してから観た方が好い…というレベルの作品かとは思いますかね。ポジティブな点としてはその中で、子役の演技も相当に好かったと思いますが、やはり実質主役のドンガン人?カシム役の年配の方の演技+存在感が非常に印象に残りました⇒ソコは、観て好かったと素直に思えた要素でありますね。
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