事前に1976年の「オーメン」を鑑賞して予習した上での鑑賞。
個人的にここ最近のホラー映画の中でもトップレベルにクオリティの高い作品！
とにかく個人的に好きなホラー表現の連続に度々興奮で鳥肌立ちました!
ジャンプスケアを乱打せず、要所で的確に魅せる生理的嫌悪感煽るホラーインサートが秀逸。オーメンと言えばダミアン君の「微笑み」がキラーカットとして語り継がれているが、今作は舞台となる修道院で働くシスター達皆の微笑みに生気を感じられずまるで教会の駒の如く動く姿が何とも不気味で居心地が悪い。
また、部屋の間取りや家具配置を巧みに利用した空間自体の恐ろしさもJホラー的で面白い。
また、本作ではダミアン誕生をテーマにしているためか妊娠・出産シーンで魅せる嫌悪感が非常に多いのも特徴。そしてゴシックホラー的な芸術性高い画作りとの組合せで「気持ち悪いのに画に惹き込まれてしまう」この『魅惑的』でもある表現に入り込めたらこの作品はかなり楽しめると思う。
（※一部演出を大きく損ねるボカシ規制が入っておりこれが腹立たしいくらいに残念。年齢制限を上げられない理由でもあったにせよ、いつかは無修正版を鑑賞したい）
そして、これらのホラー表現に加えて今作の主演ネル・タイガー・フリーの演技力の高さに圧倒された。特に終盤のとあるホラーシーンでの彼女の1分くらいはあるワンカットのリアクションには心底驚きました。それ以外でも兎に角彼女のリアクション1つ1つに力がありとても器用。今後も注目の女優として追い続けたい。
