MrOwl

オーメン:ザ・ファーストのMrOwlのレビュー・感想・評価

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
4.2
怖かったし、面白かった。クオリティの高いホラー映画です。
サスペンス、ミステリー要素もあり、一捻りある展開も良かったです。
本作は「悪魔の子」ダミアンに翻弄される人々の恐怖を描き世界的ヒットを記録した1976年公開の名作ホラー「オーメン」の前日譚を描いた作品。ダミアン誕生にまつわる秘密を明かしたホラー映画ですが、前述の通り脚本が工夫されており
サスペンス、ミステリー的な要素もあり、物語に引き込まれていきました。

出演している俳優さん達の演技が秀逸でしたね。
主演のマーガレット役のネル・タイガー・フリーさんはまだ若手の女優さんながら、鬼気迫る演技がとても良い(怖い)です。
ブレナン神父役のラルフ・アイネソン、ローレンス枢機卿役のビル・ナイ、シルヴァ修道院長役のソニア・ブラガも良かったですし、キーパーソンとなるカルリータ役のニコール・ソラス、あとマーガレットの同僚的な人物を演じたマリア・カバイェロも良かったです。
アンジェリカ役のイシュタル・クリー・ウィルソンは言わずもがなですね。ストーリー展開的に印象に残らざるを得ません。強烈でした。

不気味さ、不吉さの演出にも工夫があり、映像的にも魅入らせる映像になっている点も良かったです。
オーメンシリーズを知らなくても、ゴシックホラー的な魅力がありますので、楽しめると思いますし、このファーストを見て、オーメンを見ていくとより楽しめるのではないかと思います。

修道院は、キリスト教の僧院で、厳かで神聖なエリアでありながら、一方でどこか不気味さ、怖さを感じる佇まいがあり、ホラー映画好きにはたまらない舞台です。修道士や修道女の俗世から隔絶されたような様子も、神聖さと同時に、少し得体の知れない怖さのようなものを感じますし。薔薇の名前、クリムゾンリバー、ダヴィンチコードなど様々な映画で題材になっています。

以下は本作の基となったオーメンについての概要です。
『オーメン』(The Omen)は、1976年に製作されたアメリカ合衆国の映画作品です。
6月6日午前6時に誕生し、頭に「666」のアザを持つ悪魔の子ダミアンを巡る物語で、こちらも怖い映画でした。なお、音楽を担当したジェリー・ゴールドスミスが第49回アカデミー作曲賞を受賞しています。
タイトルの“omen(オーメン)”は一般的な英語で予兆、前兆の意味ですね。オーメンはその後、『オーメン2/ダミアン』(1978年)、『オーメン/最後の闘争』(1981年)、『オーメン4』(1991年)とシリーズ化され、1976年版をリメイクした同名映画『オーメン』(2006年)も製作されています。ちなみに、エクソシストが1974年制作なので、1970年代を代表するホラー映画の一つというか、この頃からホラー映画に対する人気の高さが伺えますね。
MrOwl

MrOwl