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殺人鬼の存在証明のrebのレビュー・感想・評価

殺人鬼の存在証明(2021年製作の映画)
3.5
1991年、襲われた女性が森の近くて保護される。それは10年以上犯行を続けていた連続殺人犯の手口に酷似。
既に捕まっていた犯人は誤認逮捕で、新たな容疑者が浮かび上がる。
1991年と1988年を行きつ戻りつし、観ている間は疲れたが、終わってみればほほぅ!となる。
本作が長編初となるロシアのラド・クヴァタニア監督は、旧ソビエト史上最悪と言われたシリアル・キラーや数々の連続殺人犯を研究し、本作の殺人鬼の人物像を作り上げていったらしい。
シャイな性格、人間関係が苦手、性的不能などの犯人像だが、彼らを長きに渡って追い続ける刑事たちと、人間的にはいったいどこが違うのか。
犯した罪を取り繕おうと、犯人に罪をなすりつける捜査責任者のイッサ。
罪を暴こうと、更に重ねてしまう若き元刑事のイワン。
犯人を誰よりも分かっている刑事たちだからこその転落は痛ましい。
そして自らの罪に決着をつけるべく、エトルリアの処刑を再現するラストにはグッときた。
これ、もう少し分かりやすくハリウッドリメイクしたら面白いかも。
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