mさん

大日本人のmさんのネタバレレビュー・内容・結末

大日本人(2007年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

特撮大国の日本という国で
あえてウルトラマンという絶対的な賞賛されるヒーローを現代の冷めた目線で描き切るっていうのは松本さんのお笑いに対する冷静な目線に通ずるものがある。
ウルトラマンが仕事になったら協賛はどこに入れるか?とか
ウルトラマンが更年期障害でボケたらどうなるか?
そういう徹底的なリアルな世界の中にウルトラマン=大日本人を入れ込む感じ自体は面白かった。

それでいてしっかり佐藤の家にSWATが入るシーンとかはロープとか使ってたりで迫力あったし、あと徹底的に冷静な映画だから肝心の怪人との戦闘シーンもずーっと冷静で、シュールなんだけど、慣れてきたりして不思議な面白さはあった。むしろ板尾が出てくるあたりまでは結構面白かった。ただ、板尾が喋り出してから結構コントになってしまったし、割とそこからギャグもわざとらしくなってしまった気がした。
例えば、最後のウルトラマンの星に行くときに靴が落ちましたをめっちゃ連呼するとか、
なんか1回でいいツッコミをこれみよがしにやってく感じが増えてげんなりした。

あと普通に後半の実写パートは
今の時代見るとあんまり面白くない。
これを笑ってはいけないって心のどこかで自動ロックがかかるイメージ。
最後だけ実写にするところもそうだけど
積み重ねで物語を語る気概が薄い気がした。
あのインタビュアーはどうなったのかとかそれぞれのラストが全て松本の実写コントで終わってしまった気がして消化不良だった。
親父もあんな感じで処理するし…

大佐藤の影のあるキャラ自体は好き。

先代の回想シーンとかもものすごくリアルで面白くはあった。

40分くらい削ってラストをはじめと同じ徹底的にリアルなヒーローものにすればもっと良かった気がする。
mさん

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