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ボンゴマン ジミー・クリフ デジタル・リマスターのtakaのレビュー・感想・評価

4.3
ジミークリフの洗練された音源から想像してたよりずっと演奏も内容もコテコテで濃厚だった
ジミーは政治的争いを抑えるべく団結と解放を呼びかけ熱の入った歌声を披露
会場はジミーの地元サマートンでのフリーライブや南アフリカなど

演奏とその他ドキュメンタリーパートは半々くらいで政治衝突もあってかなりシリアス
治安が悪く道には焼けた車が並び、新聞紙面は生々しい事件現場の写真が埋め尽くしている状況
テロによる大規模火災現場にはジミーも居合わせ、それをバックに歌で抑圧者にノーを叩きつける
ジミーがある村に赴いた際、その長老の発言が謎すぎてジミーも頭ポカーン状態だったのは笑ったw

ナイヤビンギ(ラスタの集会で行われる宗教的な演奏)やDJ(一般的にいうDJと違ってバージョンレコードにトースティングを被せるラップの元祖)の紹介などもあったが、バンドのプレイヤーへの言及が乏しかったのは残念
レコーディングやリハシーンをもっと見たかったのと彼のバンド、ワンネスのメンバーにも触れてほしかった

それでもマルーン(逃亡奴隷)の闘いの歴史や祭りの様子など資料性も高く、当時のジャマイカを切り取ったドキュメンタリーとしても、ジミーを追った音楽映画としても良く出来ていたと思う
同じ監督のボブマーリーのジャマイカラストライブドキュメンタリーとの被りも少なく二つで一つの作品と言える


キングタビーやバニーリー好きとしては、"CHANNEL 1"のロゴと建物を見るとテンション上がる!
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