ももみ歌と映画とアート

愛しのプリンセスが死んだワケのももみ歌と映画とアートのレビュー・感想・評価

3.5
セリーヌ・ディオンの人生に基づく『ヴォイス・オブ・ラブ』と同じ、ヴァレリー・ルメルシエの監督・脚本・主演作。中毒性のある面白さでした!ダイアナ妃と、次男で即位したジョージ6世の人生を混ぜて捻って、コミカルにしたようなストーリー。

ヴァレリー・ルメルシエ監督が演じるアルメルは最初は冴えなくてマヌケ。それが夫の浮気発見をきっかけに華やかに生まれ変わり、巧妙な復讐を始める。とにかく表情豊かで目が離せません。その多才さに驚きます。

夫の下着をわざと小さいサイズに買い替え、夫の好物の脂肪分0のヨーグルトの中身を脂肪分たっぷりに入れ替えたり…しょーもない嫌がらせや細かいボケがたまらないです。姑役のド・ヌーブも上品で意地悪な演技が最高です。

そして特筆すべきは音楽で、上品でコミカルなピアノ曲、壮大な女性ボーカルのテーマ曲が中毒性を生んでいると思います。

見終わった後に想起するのはやはりダイアナ妃。彼女の人生もこんな風にコミカルで強かであれば良かったと…。