Breminger

No.10のBremingerのネタバレレビュー・内容・結末

No.10(2021年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

ポスター以外の情報が全くないまま劇場にIN。シュールなコメディなのかな〜くらいで観ましたが、前半と後半で全く違う作品に化けて、それが良い意味でも悪い意味でも頭の痛くなる作品でした。

前半は同じ劇団内の不倫の話で、正直新鮮味のない至って普通の不倫の話だから面白みはなかったです。
妻の介護が理由でセリフの覚えられないベテラン俳優のシーンは作品に刺激を与えるためだとは思うんですが、2文字のセリフも飛ばすというコメディ的なものも笑いに繋がっている気がせず、かといってシリアスにはなってなくてバランスが悪すぎるなぁと思いました。
ベテラン俳優の太々しい態度にはイライラさせられたので、セリフを要求してくるタイミングで足を釘でブッ刺したシーンはガッツポーズしてしまいました。今作のハイライトでした。

そんなダラダラっとした前半を過ぎた後はまさかの主人公の出生は宇宙人だったという完全に別ジャンルになって困惑しました。ポスターっぽい内容にはなっていたので腑には落ちましたが、それでも混乱していました。
正直、このパートの意外性が今作の売りだとは思うんですが、その意外性がそこまでで、宇宙船がモリモリっと土から這い出るシーンこそ面白かったですが、やはりやり取りそのものがダラダラしていて面白くは感じませんでした。

2時間弱の尺でやるにはあまりにも長すぎてパートが切り替わってもそのテンション感についていけずでした。とち狂った作品は好きなんですが、どうにも全体の波長が合わないと乗り切れないなというのが最近分かってきました。
いつかアレックス監督の作品と相性が合う時が来れば、今作を見る目線も変わるのかなと思いました。
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