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デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版のネットのレビュー・感想・評価

4.0
面白い。『季節のはざま』より好き。『季節……』もそうだし、というか良い映画全てに言えることだけど、出来事だけで映画が進んでるという超当たり前のことにまた気づく。
時を超える系映画ではあるんだけど超えるタイミングは全部わかるし、わかるから悪いということでもないのだが、もっと現在と過去が無秩序に溶け合って混淆とするさまを勝手に期待してた身からすると、割と真っ当なタイムトラベル映画だったなと。境界線はハッキリしてる。ドア、鈴、カメラワーク(レストラン出るときに靴を映す)、録音された鈴の音……
クライマックス最高だった。鈴の音を契機に幾多のドア、幾多の(仮面によって無名化された)人々を抜けたのち、決定的な視線に捉えられてしまえば、もはや歴史の目撃者であるに止まることはできず、歴史の一部になり、人々から見られることになる。欲望のまま動いてたらいつの間にか運命に捕らえられていて、でも自らの意志を持ってその運命を受け入れる感じ、この前見た『キャンディマン』にも近しい陶酔感があった。
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