まみ

季節のはざまで デジタルリマスター版のまみのレビュー・感想・評価

-
サミー・フレイがバスを降りるロングショットからカメラがゆっくり右に旋回して廃ホテルの景観に到達する息を呑むショット。カメラの動きそれ自体がまるで舞踏のようでたまらん。記憶は脚色され、削り取られ、揺らぎを持つものであるということを教えてくれる。子どものころ、ホテルのあらゆる事件の目撃者・傾聴者だったヴィランタンの記憶。わたしは昔のことをことごとく忘れていくタイプの人間だが、わたしの頭には残っていなくても、場所が、あのホテルがすべてを憶えている。(『すべての夜を思いだす』!?)最近タイムリミット10分すぎくらいに家を出てしまうことが多く、ル・シネマの長い上映予告に救われました。ありがとう
まみ

まみ