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パレードのkojikojiのレビュー・感想・評価

パレード(2024年製作の映画)
3.7
No.1629 監督は藤井直人。「新聞記者」の監督さん。

 觀方によっては、この映画、鎮魂歌なのかもしれないと観終わって、ふとそんな気がした。

 誰に教わったのか知らないが、この世に未練を残して死んだ者は、あの世に行けず、ずっとこの世を彷徨っている。これは宗教なのか、言い伝えなのか知らない。しかしこの映画でそのまま使われていると言うことは、これは我々日本人の心の中にしっかりと生き続けているものなのだと、この映画を観てそう思った。
一見奇抜なようなストーリーだが、そう言うこともあって、何の違和感もなく観れた。その分、新鮮味はなかった。
ただ、月に一度のパレードのシーンは、ちょっと「ぞくっ」としたけど。

 瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)。離ればなれになったひとり息子の良を捜す彼女は、道中でアキラという青年(坂口健太郎)や元ヤクザの勝利(横浜流星)元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)達と出会い、やがて自分がすでに亡くなっていること、未練を残して世を去ったため、まだ“その先”に行くことができずにいることを知るのだった。

 豪華共演人は流石だ。特にワンパターンなのだが、リリー・フランキーがいい。安心して楽しめる。

 ストーリーはすぐに予想がついて、話の展開には何の新鮮味もないと思っていたら、最後に一捻り。ラストはまいった。なるほどやるねー、きっとそう思う。かな?
と言う事で、やっと今日の映画に満足できた。

一つだけ気づいたのは、森七菜はもうセーラー服は似合わないと言うこと。
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