れとま

パレードのれとまのネタバレレビュー・内容・結末

パレード(2024年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

まず最初に、津波の映像や濁流の映像に恐怖を覚える方やPTSDの方は冒頭10分は飛ばしてからスタートするのが良いです。

ストーリー自体は話のテーマから来るイメージのような恐怖や凄まじい悲しみといったよりは、
とても温かく死者や残された者たちの描き方も、どの立場で見ても心が温かくなるような演出の映画です。

気になったのは、さすがにヤクザを演じている横浜流星さんが、配役としてやくざを演じるには若すぎるかなぁと思ってしまいました。

横浜流星さん演じる勝利さんの涙の演技は
もはや右に出る者無し!というレベルの
非常に素晴らしい演技でしたが

いくら若くして亡くなった設定にしても
映画の設定的にも組の写真の座り位置的にも
若頭的立場なら、もう少し凄みや、はくがほしかったかなと思ってしまう違和感と
それにはまだ横浜流星さんには年輪というか経験値、なんというか放つオーラや気迫が圧倒的に無いのと、顔も作り的に本来の年齢よりさらに若すぎて見えるのかなという感覚と

アップになった際にあまりにまつげが長く上がっていて目元が非常に可愛らしくキラキラして見えてしまう部分で、
この印象的な目元をもってして、勝利さんというキャラクターを"純粋なキャラクター"と表現する意図があったのなら、それはもう絶対的に成功していると思いますけど、
いささか、横浜流星さんじゃこの役は若くてキラキラしすぎで早すぎる気がしました。

同じ藤井組俳優ならカメオで出てた綾野剛さんや磯村勇人さんあたりが敵役だった気がします。

年齢が若い俳優が良かったなら絶対的に役のキャラクター的に磯村勇人さんのが"若頭役"としては適任だったかなぁと。

いくら、熱海でのみっちーと横浜さんとの河村さんのエピソードありきでの起用だったとしても、まつげキラキラの横浜流星さんは、いくらなんでも無いかなぁと。

パレードの初稿を見て「俺、この役やるよ」って横浜さんが言ったというエピソードを知った時、
横浜流星さん、そろそろ裸の王様というか、井の中の蛙俳優さんにならなければ良いなぁと思いました。


横浜流星さん演じる勝利さんのベランダのシーンは誰もが
横浜流星さんの神がかった無音で空間を支配する程の凄まじい演技に
涙なしには見れない程、素晴らしい演技をされていて必見です。

それ以外はそれぞれのキャラクターがたっていて

本当にその人物、そのような世界、がどこかに存在しているんじゃないかといったような非常にリアルな、でもそしてファンタジーをもきちんと感じる映画でした。

藤井道人監督作品にしては、映像が全体的に明るく、何より残酷な描写やバイオレンスの描写がほとんどなく、非常に安心して見れる作品だと思いました。
れとま

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