各章に分かれた小説を読んでいるかのような感覚。丁寧にキャラクターが描かれるが、多くの物語が語られるが故に気持ちが乗り切れない。
とは言ったものの何度も泣いてしまった。
死後の世界では自分よがりではなく、みんなで協力し助け合うなんて素晴らしい。パレードに参加すると不思議とみんな絆される。
ラスト、ナナに隠された仕掛け。ヤクザの勝利の「ちゃんと生きろよ」が伏線になっていたなんて。この作品のラストとして相応しいハッピーエンドが用意されていた。
アキラや孤児院の職員が「絶対」という言葉を使うのが無責任に感じた。しかし、エンディング曲『なみしぐさ』
〜「絶対」なんて簡単に口にしてはいけないことを知ってはいるけど、君以外の誰に使えというの?〜
このフレーズで「絶対」は無責任ではなく、その時その人に必要な言葉であったんだと感じた。
全員が当て書きかと思うような配役。素晴らしい演技ばかりで惹きつけられる作品だった。