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パレードのmofaのネタバレレビュー・内容・結末

パレード(2024年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

【すべてが浅い】

本当に、つまんなかった。
キャストがこれかで集まっているのに、
こういう作品しか作れないのか。
藤井道人監督は、
雰囲気の良い作品を作る監督さんだ。
相変わらず、雰囲気だけで、
脚本がペラペラで、
眠気との闘いだった。
ホント、自分で脚本書くのを
辞めたらいいのに
・・・と思う。

以下、その敗因を述べたいと思います。



☆いくら何でも設定が曖昧過ぎる☆
死後の世界だし、
私もファンタジーが嫌いでもないので、
なんでもかんでも、明確にしなくちゃならん!
という事でもないけど。
 この作品では、どうにも
納得いかない点が多い。

長澤まさみが、息子と何故話せるのか。
触れる事が出来るのか。
 むしろ、そこは、
それが出来ないからこそ、
切なさが倍増されるはずなのに。
 そういう、変な優しさは必要ないと思う。

そして、最後、
あの生意気な小娘が生き返ってのも、
ビックリです。
 死んだ人間だけ・・・という設定は、
一体どこへ行ったんだ??
これまた、妙な甘さがあるんだよね。

パレードするという設定も、意味不明。
みんなで一緒に探す・・・
っていうテーマもよく分からないし、
そもそも、時間軸も違うし、
場所も違うはずなのに。
何が分からないって・・・・
あのパレードに参加すれば、
心情的に何が変わるのか、
私には、全く分からなかった。
 長澤まさみが、あれほど反発的だったのに、
パレードしたら急に、仲間入りになってて、
タイトルにもあるけど、
このパレードの意味が、
もう一つ、意味が分からなかった。

そして、心残りのある人・・・というが。
「彼女がキニナル」とか
「娘の出産がキニナル」とか、
そんな心残りなんて、
ほとんどの人があるんじゃないの????
って思う。
 なぜ、この人たちが、
ここに居残っているのか。
その特異性がない。

横浜流星の彼女への心残りで7年・・・とか。
切ないを通り越して、
非常に、女々しいと思うし、

父親が小説を書き終えるまで・・・って、なんか、
それ無理があると思うし。

そして、それぞれ、心残りが解決しても、
現世に居座ってるの、なんで???



☆キャラクターが面白くない☆
キャストはいいはずなのに、
その良い所が一つも出ていない。
みんな見たまんま。
面白みがない。
 
ありきたりのキャラ設定で、実に浅い。
そして、その関係性も浅くて、
どうやって交流していったのか、分からない。
長澤まさみの台詞回しが、
何だか、違和感でもあった。
 あれほど、反発している感じだったのに、
つぎのシーンでは、ため口になってて、
おいおい・・・と思った。
かと思えば、坂口健太郎には妙な敬語だったり。
 何だか、一貫性がなく、それほどの親しさを最後まで感じる事が出来なかった。
なのに、妙な仲間意識で、映画を作るとか、
何だか、わざとらしくて、観てられなかった。

長澤まさみは、案の定、
あまり演技がうまくなかった
(キングダムの楊端和だけは良い)
横浜流星は、良い俳優さんだけど、
ホントに作品に恵まれないな・・・と思う。
坂口健太郎は、いつも通り
リリーフランキーは、うまいんだろうけど、
こういう役が多くて飽きる。
そして、今回は何故か、ウザかった。
 寺島しのぶと、田中哲司こそ、無駄遣い。
そして、子役が下手くそ。
下手くそはいいが、
台詞はきちんと言って欲しい。



☆エピソードが浅い☆
 震災を巻き込んだ長澤まさみの
エピソードは簡単に解決し、
ほぼ、リリーフランキーの映画関連の
話になっていく。
 どのエピソードも中途半端で、
泣き所が一つもなかった。
 
横浜流星は、親分との絆の話かと思ったら、
まさかの彼女の想いだったし、
坂口健太郎の話は、父親が、
小説を代わりに書こうとする理由とか
伏線が曖昧だし、
寺島しのぶの娘の出産・・・は、
特別感もなかった。
リリーフランキーの話は、冗長だった。
 長澤まさみの、
ワンオペで子供にキツク当たってしまうシーンも、
置き去りだった。
 その上、離婚の理由が、
私は仕事をしたかったの・・・だけでは、
どうも自分勝手感が拭えなかった。

映像は美しいです。
でも、見応えのある上からの海のシーンは、
「OLD」とかでも使われていたし、
散見するので、使いまわされた感じがした。
音楽は、RADWIMPS・・・・
もう、ありきたり過ぎて、言葉にもならなかった。

災害・ワンオペ・イジメとか、
入れ込んだ割には、
どちらも中途半端で、
メインは、映画作りとかって、
どういう事なんですか??って感じがした。

以上の理由で、私には全く、
ハマりませんでした。



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