始まってすぐ気づく、現世の世界に別れを告げたが思い残しがあり、死者として留まっていると。
「黄泉がえり」と似たような設定だが、あちらほどファンタジーを強調することもなく、地に足の着いたドラマになっている。
人は誰でも人生でああしておけばという瞬間がある。
そこを後悔として、各人のやり残しを叶えさせるように周りも尽力していく。
結局死者が生者と対峙できないので、見守るだけで終わるのだが、それこそ残された者は生きていくしかないという当たり前のことを突き付けられる。
死者だけと思わせておいての最後。
映画で締めくくるエンドロールは悪くないが、死者か生者かの線引きははっきりさせてほしかった。