このレビューはネタバレを含みます
アイドルとファンの関係はたとえどんなに遠い存在だとしても1対1の人間関係だとわたしは思っていて…
だから、「自分のなかで美しい記憶であるなら、それは成功したオタク」という結論はすごく納得できた
K-POPのアイドルに会うにはCDをめちゃくちゃ積まないといけないケースが多く、私はそのシステムには賛同できなくて、毎回1枚買って一応応募しては外れるというのを繰り返してるんだけど…
それでも、たとえ会えなくても応援してることは楽しいし、十分あらゆるものを受け取ってる気持ちでいるし、それでいいんだと思う
なんだか肯定されたような気持ちになった!ありがとうオ・セヨン監督…
そして性犯罪をした人を好きでいられるのは私もやっぱり理解ができないけど、好きなアイドルがいることが自分の精神的な支えになるという心境はすごくよくわかるし、まだ好きでいる人もきっと自分の倫理観と、「推し」という存在に救いを求めてしまう気持ちとの折り合いに苦しんだ結果なんじゃないかと思う(手放しに応援してたらちょっと怖いのでそうであってほしいという思いもある)
各自が納得して自分の推し方をできていれば外野がとやかく言うことじゃないね
あとこれは個人的な話だけど…
私は女性アイドルばかり推してて男性アイドルはむしろ若干苦手意識があるんだけど、その理由がこれを見て腑に落ちた
結局のところ彼らだって男性という人間(=多くの場合女性を性的対象として見ている生物)だということが分かってるから、心から信頼して応援するということが無意識のうちにできなくなってるんだと思う(悲しいことだ...)
女性である自分が女性アイドルを推す、というのとはまた違った構造がここにはあるなと感じたので、男性アイドルを推してる人からするとこの映画がどう見えるのか、その意見も聞いてみたいなと思った