回想シーンでご飯3杯いける

ビューティフル・ゲームの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ゲーム(2024年製作の映画)
3.8
韓国映画「ドリーム」と同じ、ホームレス・サッカー・ワールドカップを題材にした、実話ベースの作品。韓国の方はパク・ソジュンが監督役だったが、イギリス製作のこっちはビル・ナイが主演で、監督ではなくコーチ役になっている。似た設定であるが、ベースになっている実話は、恐らく別の話だろうと思われる。

特にこの「ビューティフル・ゲーム」は、ホームレス達の描き方がコミカルでも可哀そうでもなく、割とドライな感じなので、所謂実話映画的な感動ものを期待するとイマイチに思えるかもしれない。

いや、実際のところ、ビル・ナイが演じるコーチも、ストーリー上の重要人物である天才ストライカーのヴィニーも、実在の人物でさえないような気がする。いや、でも実話映画があまり得意ではない僕にとっては、むしろこのテイストの方が、映画としてじっくり楽しめて好都合なのだが。

全体を通して印象に残るのは、イギリスの労働者達に親しまれているパンクやレゲエがふんだんに挿入されている事。まるでDJがそうしているかのように、物語にグルーヴを与えていく。そういう所がとてもイギリス的だと感じる。