かりんとう

アイリッシュ・ウィッシュのかりんとうのレビュー・感想・評価

アイリッシュ・ウィッシュ(2024年製作の映画)
3.3
大人のメルヘンファンタジーラブストーリー

敏腕編集者(というかほとんどゴーストライター)の女性が、恋愛もキャリアも今ひとつうまく行かない。
そんなとき、シンデレラのフェアリゴッドマザーのように彼女の願いを叶えてくれる妖精が現れたら…

現実とファンタジーのバランスがよく取れた、異色メルヘンストーリーだと思う。
こういったお話は大凡誰も不幸にはならないし、全てが落ち着くべきところに落ち着く。
この作品も例外ではなく結末は早い段階で予測できるが、それでも凡作に感じないのは、やはりアイルランドの圧倒的な景観と魅力的な登場人物たちの力が大きいだろう。

「もしも好きな異性が自分を愛してくれたら」というのは誰しも一生のうち一度は抱いたことがある願望だ。
ハリー・ポッターの「ラブポーション」しかり、他力本願で真の愛は育めない。もし一時的にそれを手に入れたとしても、当事者は罪の意識や不安感に債いなまれてやはりうまくいくことはないだろう。

というかそれ以前に、とんでもない金持ちだが奴はクソ野郎です。
ぶった切って大正解。
男なんかのせいでキャリアや才能を制限されてたまるかっての。
リンジー・ローハンならそんな男はフルスイングでぶっ倒しそうよね。

恋愛や仕事に臆病になっている女性には是非観てほしい。
人生観が変わるとまでは言わないけど、もっと自由に人生を謳歌したい気持ちになるはず。