10年前にNHKのドキュメンタリー番組で長江源流を旅した監督が、10年後に再び訪れるというドキュメンタリー映画。TVでも放映されたようなのだが知らなかった。
まず激動の中国の揚子江の街の変化が凄まじい。それは揚子江に世界最大のダムを作ったので環境が激変していたのだ。近代化によって失われていく世界と変化の中で幸福を掴む純朴な人々、また今だ苦難に耐えている人たちと表情はそれぞれだが、このドキュメンタリーでは幸福になったチベット族の女性が可愛くて、そのストーリーが出来てしまった。本当なら揚子江の源流である氷山が環境破壊で縮小していること、いまだに遊牧民生活をする人がいることなどが興味深いと思ったが、チベットの女の子にすべて持っていかれたような。荷物運びの七十歳になるおじさんとかはあまり目立たないエピソードとなってしまったような。
再会というドキュメンタリードラマだからか、中国の環境破壊のドキュメンタリーでもなかった。だから中国人が泣ける映画なのだ。
中国にはチベット問題という微妙な現実があるのだが、そのチベット族の女の子が中国化していく物語なのだ。
