Tai

理由なき反抗のTaiのレビュー・感想・評価

理由なき反抗(1955年製作の映画)
3.8
青春というにはあまりにも痛々しすぎる……

午前十時の映画祭にて!
かなり遅ればせながらのレビューです(;´Д`A

この週はジェームズ・ディーン特集ということで『エデンの東』と、本作のセットでしたね。

どちらのジェームズ・ディーンも、およそ格好いい男像とは違った青年となっています。
最初は割と何考えているんだか分からなさが薄気味悪い感じがするのに、いつの間にか格好良く見えて、気がついたらさっきの薄気味悪さがミステリアスな魅力になっているというから、本当に不思議な人物ですね。
若くして亡くなったということで、もっと晩年の役も見てみたかった……(´ー`)

本作では夜道で酔っ払って補導されるとこから始まっちゃう主人公ジムのお話。
しかも、ほぼほぼ転校初日に起きたことの物語なんですよね。
1日に人生詰め込みすぎだろ的な作品です。

時代の移り変わりにより、変わる理想の大人像に混乱し、振り回され、もがいている様に見える若者たち。
個人の価値観を確立させる上で多くの人が通るであろう葛藤なのですが、彼らの不器用さがあまりにも危ない方向へ走ってしまうのが痛々しかったですね。

大人になれば〝そういう頃〟と傍観できる問題でも、当事者にすれば〝逃げられない今〟であるという価値観の相違が、考えさせられる作品でした( ´∀`)b
Tai

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