Tyga

理由なき反抗のTygaのレビュー・感想・評価

理由なき反抗(1955年製作の映画)
4.0
初ジェームズ・ディーン。かっこいいのベクトルが想像していた「破天荒」みたいな感じではなく、あくまで自分の理性と向き合わねばならないインシデントとの葛藤が魅力的というタイプで、これはめちゃくちゃかっこいいわと思った。

マッチョイズムのような強さを考えるとどうしても自分の中に拒否反応が出てしまうのだけれど、しかし、翻ってそういう「力こそパワー」のような人たちの間で苦しむ孤独な誰かを救うためにはそれに負けない力をつけなければならない。
それは自分も孤独になってしまうということで、きっとそれには耐えられないから、対話を通じて信頼できる人を増やすしかない。
めちゃくちゃありきたりだけど、人生はその繰り返しのような気がする。

バズが崖から落ちたシーンでジムがナタリーに手を差し伸べるところがよい。1人で立っていられない瞬間が誰しもある。
ともすると、彼がナタリーに横恋慕したように見えそうだけれど、崖の前までジムが彼女に一度もモーションをかけないことで、そうではなくて「バズとの関係は尊重した上で始まる新しいソウルメイトの交わり」みたいになっているように思う。
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