desperadoi

めまいのdesperadoiのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.0
最近モノクロ作品ばかり観ていたせいもあってか、テクニカラーとビスタビションの生み出す鮮やかな映像には目を奪われる。赤と緑を中心とした色彩もゆったりした編集のテンポもバーナード・ハーマンの音楽も全てが幻惑的。

元々ヒッチコック作品には変質的なキャラクターがよく登場するが、ここまで妄執に囚われた男はなかなかいない。と言うか明らかに変態。それを演じているのが善人役のイメージの強いジェームズ・スチュワートなのだから余計に驚かされる。

スコセッシがオールタイムベストの1本に『めまい』を挙げていたが、冒頭の眼のクローズアップや2人の女性キャラクターとの関係等『タクシードライバー』は特にその影響が窺えるような。
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