TAK44マグナム

ハロウィン IIのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ハロウィン II(2009年製作の映画)
3.3
ロブ・ゾンビ監督がリメイクした「ハロウィン」の続編。

家族を殺害し、精神病院に入れられた少年が、成長したと思ったら殺人プロフェッショナルになっちゃいまして、その腕を思う存分にふるったら、銃で撃たれてあの世行きとなりまして。
そんでもって、オリジナル版と同じく、前作の続きから始まります。

病院に収容されたヒロインのローリーを狙って、死んだはずのマイケル・マイヤーズが現れ、看護師とかを惨殺していく・・・のもオリジナル版となる「ハロウィン2/ブキーマン」と同様なのですが、これがまさかの○○オチ!
なんだかやけに展開が早すぎるな、とは思ったんですけどね。

結局のところ生き返っていたマイケルの凶行はとどまるところを知らず、ローリーの知り合いから、そうじゃない関係ない方々まで、次から次へと餌食になっていきます。

一方、マイケルの精神病院での主治医であったルーミス医師のマイケルを扱った事件本出版のくだりも並行して描かれるのですが、この本のせいでローリーが知ってはならない真実を知ってしまうんですね。
そんなわけで自暴自棄になったローリーは友達を連れてハロウィンパーティへレッツゴーです。
でも、一通り騒いだローリーは、友達のマヤを連れて家へもどります。
しかーし!そこには当然のごとくマイケルの姿が!
この辺りから、なんだかよく分からない展開になりますよ。

ジョン・カーペンターの作り上げた世界観とは全く違うロブ・ゾンビの世界観なので、旧シリーズを愛すれば愛するほど、ちょっと違う感じを受けてしまうかもしれません。
ゴア描写は容赦なくて、好事家にはたまらないものがあるでしょうけれど、それも後半にゆくに従って凋み気味になるのも気になりました。
マイケルがパワフルに描かれているので、スラッシャー映画というよりヴァイオレンス映画といった趣きですな。

金と名声におぼれたルーミスの哀れな運命は自業自得なんですけど、オリジナル版だと良い人代表みたいなキャラクターだったので、えらく違ったキャラに設定変えたもんですねえ。

雰囲気は良いんですよね。
マスクの出来とか、佇んでいるだけのマイケルも良いです。
でも、あんまり怖さは感じなかったなあ。
巨漢で粗暴なマイケルも許せるけれど、やっぱりカーペンターが創作した、何考えているか全然分からない不気味なマイケルのイメージの方が怖いんですよね。
あと、殺害場面に変な演出は要らないと思うんですが・・・スローモーションとか。せっかくのスクリーム(叫び声)の聞かせどころなのにサイレントになったりとか。
こういうところを凝り過ぎるのは、あまり好みではありませんでした。

出だしが快調だっただけに、後半の失速が寂しかったですね。
最初のテンションの高さを持続してほしかった。


huluにて