小学1年生の初めての遠足は井の頭動物園で、象の花子をみんなで写生した。その後、幾度となく井の頭動物園には行ったけど、花子はいつも観客にお尻を向けてコンクリの上で一人佇んでいた。花子はいつも寂しそうだった。花子に限らず、歴史の古い動物園は、動物本来の生態を無視した環境で飼育していることが多いのだと知った。動物の立場になって訴える動物ジャーナリストの監督の怒りのメッセージが強く、胸が締め付けられるようだった。多様性といわれる時代、日本の動物園の状況やそもそも人間の可能な範囲を超えた動物の飼育について、もっと議論されても良いと思った。
