catman

さらばベルリンの灯のcatmanのレビュー・感想・評価

さらばベルリンの灯(1966年製作の映画)
3.5
1966年公開のスパイサスペンス。この時代特有の欧州の落ち着いた色調やファッション、それらを映し出すフィルムの肌触りはそれだけで一定の満足度がある。アレック・ギネスとマックス・フォン・シドーの出演も贅沢。そしてヒロインのセンタ・バーガーがすこぶる魅力的。ただ脚本に練り込みが足りず演出も弱いので、盛り上がりと緊張感が希薄で物語が淡々と進行してしまう。ネオナチ(シドー)による尋問シーンですらそれほど怖くない。そもそも、敵陣のアジトの場所を突き止めるという主人公のミッションが地味過ぎる。探偵を雇えっつーの。ヒロインとのロマンスも展開がイージーで軽い。きっと原作の小説ではもっと深みのある話なんだろうな。ドイツ人がちゃんドイツ語で話すのは良い。ジョン・バリーの音楽も良い。主題歌はマット・モンロー。107分。
catman

catman