皿鉢小鉢てんりしんり

殿さま弥次喜多の皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

殿さま弥次喜多(1960年製作の映画)
3.6
“ただ面白いだけの映画”は沢島忠にしか撮れないのかもしれない。
人を斬って血の一滴も出ない時代劇だが、かわら版屋の赤い塗料を敵の顔面にぶっかけるショットがあり、突然とんでもないスプラッターを見た錯覚に陥る。ダースダックスの主題歌で“毛槍”ってなんだろうかと思っていると、錦之介が帰郷する大名行列で、毛槍を突き上げるショットがありきっちり歌詞の通りの風景を見せられるのも珍しい。
内田吐夢の『花の吉原百人斬り』より吉原で人を斬っていた……