原作ははだしのゲンでお馴染みの中沢啓治による「広島カープ誕生物語」だそうな。でも絵柄がだいぶソフトになって中沢啓治特有のアクの強さは無くなってるね。
戦後直ぐの広島。大人子供混成で9人集めて、呉の進駐軍を相手に野球を楽しむ人たち。大人は仕事をさぼり、子供は手伝いを抜け出し野球に興じる。戦後は野球人気が高かったんじゃのう〜。
主人公の男の子は野球がうまい孤児。弟はピカの毒に侵されている。
米兵相手にも仲良く野球をするし、広島にプロ野球球団カープが設立され大喜び。
でも弟は死に、豆腐屋のオッサンは米軍のジープに轢かれ大怪我。
反米感情と共に野球とも決別。
でも東京からの転校生のガールフレンドが仲を取り持ってくれる。
広島の復興に少なからず貢献したと思われるカープの存在。
ただ、この映画ではあくまでドリーマーズの物語であり、球団設立に関するドラマとかは描かれていない。（市民球団立ち上げの為に樽募金が行われたなど割とドラマチックなエピソードが多いのに、描かれなかったことは残念）
また、球団設立当時のカープは赤でなくグレーだったことが判る。知らなんだ。
後半から実に清々しい、ちょっとホロリとさせられる展開。
“この世界の片隅に”から数年後の世界観と考えると感慨深いね。
