Iwa

チェンナイの夜のIwaのネタバレレビュー・内容・結末

チェンナイの夜(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

これが初監督作品は嘘。
あんなにたくさんの人が出てきて(しかも英語字幕)、それでもストーリーが分かりやすい、ハラハラするのはすごい。

お互いの名前も知らないのに、大都会の中で交差し、敵対し、助け合う群像劇

⚫︎備忘録のあらすじ
主人公は今日田舎から出てきた男の子。
職を得て順調かと思いきや、人違いで暴行・盗難にあう(こいつら…もう次から顔写真マストな)。
次の日に会社に持っていかなきゃいけない書類も盗まれ、一日中路上に放置(この辺りは狼と子羊の夜にも通ずる…)。
とりあえず会社に行こうとバスに乗るが、そこで男を酸で襲う事件に巻き込まれ、容疑者になる(酸アタックは良くないけど、ざまあみろだ)。
実はこの主犯こそ、昨夜本当はリンチにあうはずの男だった。彼は、主人公の会社の人事の女の子に惚れている。
共犯の男が酸で怪我をしたことから足がつき、警察に捕まるが、男の叔父は警察官であり、今日中に町を出て行けと言われる。

主人公は、とりあえず1日猶予をもらい、夜に車で帰宅しようとする(会社で雇ってるハイヤーがあるんだ…!)。
その車の運転手もついこの間チェンナイに来たばかり、呼吸器系の病を持つ息子がいる(ヴィクラムとヴェーダーの友人の息子もそうだったよな…)。

そしてその裏で、昨夜主人公をぼこした男たちが、少年誘拐事件を企てるのだが、間違った少年を誘拐してしまう。それがよりにもよって、チェンナイを牛耳るマフィアの息子だった(運転手のハイヤーの会社でもある…手広い)。
とりあえず身代金を要求するが、目を離した好きに少年が逃げ出してしまう。

チェンナイの夜を、誘拐した少年不在のまま身代金を受け取りに行くギャング、2人揃って都市に不慣れで迷いまくる主人公と運転手、身代金を乗せてブチギレながら走るマフィアのドン、街を出て行けと言われたけど彼女(付き合ってはない)と離れたくない男がだんだん交わっていく。

まずギャングが主人公から盗んだ携帯で身代金の電話をしていたことから、主人公の友人がマフィアに吊し上げられる(不憫…)。
逃げ出した少年は、男と彼女に助けられ、警察に引き渡される。
主人公と運転手は、何故か身代金受け渡しの場所に紛れ込んでしまい、なまじマフィア系列のロゴが貼ってある車だったが故にスパイだと思われ、ボコボコにされる。
運転手の人柄に触れていた主人公は、彼が理不尽な暴行を受けることに耐えきれず、友人の「他人は放っておけ、だからトラブルに巻き込まれる」的な助言を無視し、身代わりになる。その瞬間、目の前のギャングが昨夜自分を暴行した奴らだと気づき、覚醒。返り討ちにする。

一方、警察(叔父)に引き渡したはずの男の子は、ギャングの新顔の間抜けに銃をつけつけられ、父親の前に立つ。警察が金欲しさに仕組んだことだった。
そこに現れる男。叔父に保護を頼んだはずの男の子の状況に困惑していると、叔父が何食わぬ顔で現れる。叔父とギャングの間抜けの間で争いになり、流れ弾がマフィアのドンに命中。叔父も甥に撃たれる。
そこに同僚が駆けつけ、全てを把握。丸く収めてくれる(良心…!)。

そして、運転手を病院に連れて行こうとする主人公。誰も助けてくれない。止まってくれた男の顔を見ると、会社で悪態をついてきた上にバスの酸事件の主犯。無理だな…と思ったら、乗せてくれる。そこで和解。
主人公の書類も、良心の警察が届けてくれていた。
最後は、主人公と男が自己紹介をしようとしたら、酸事件の被害者ギャングが殴り込みに…

⚫︎感想
書いてて思ったけど、インド映画って暴力多いが、かなりの確率でやり返される(暴力の連鎖、因果応報)よな

最初は都会の冷たさ…というか人を飲み込む残酷さが際立つけど、後半では人々の暖かみが感じられて良い
特に運転手と主人公のやりとりは良い

そして警察な!!毎度毎度だが、ちょっと言い返されたくらいでブチギレて、落とし物もろくに渡さず、挙句身代金の横取りか!!良心の警察の人は、あんな中にいて自我を保ってて偉い!

あと男(名前忘れた)のやったことが、主人公に不幸として返ってきてるのよね…
自分の悪い行いは、他人を不幸にしてるよって感じするよね…
Iwa

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