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コーカサスの虜のan0nym0usのネタバレレビュー・内容・結末

コーカサスの虜(1996年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

リアリティ。現実味。
それは『現実』とは似て非なるもの。

たぶん殆どの反戦映画は、真の意味で戦争のリアルを描き切ってはいないんだろう。

どこまでも非情に、現実を描いたとしたら…
私たちはそれを見ることに、耐えられないかもしれない。


破壊、略奪、拷問、強姦、横領…その餌食になるのはいつだって、戦うことのできない民間人たちだ。

苦しみと悲しみ、不条理。
呼吸をするみたいに不幸を撒き散らす。

あちこちで不幸の種が芽吹いて…
更なる不幸が拡がり、世界を満たしていく。

こんな風になりたいだなんて、誰一人思っていないはずなのに…どうして真逆に進んでるの?
自分で毒を飲んでる。

反戦を掲げた映画がある。
それを観て、悲しいと思う心がある。

だけど、自分だけが苦しいのは不公平だと…
誰かに苦しみを擦り付けてしまう。

人間は弱い。
滑稽なまでに弱い。

他者を思い遣れとは言わない。
それも傲慢かもしれないから。

他者を貶めることなく生きる。
それだけでいい。

でもたったそれだけが…
どうしてこうも難しく険しいのか。


そう言えば、とある名言がありまして…(笑)

ここは天国じゃないんだ
かと言って地獄でもない
いいヤツばかりじゃないけど
悪いヤツばかりでもない

この四行で世界を表現するとか…
神曲すぎる✨(爆)

なのにさ…
それが嘘になっちゃうのは切ないよ。

色々と複雑なんだとかって、難しい言葉ばかり並べ立てて言うけど…

本当はきっとそうじゃない。

この歌詞みたいに、シンプルな言葉で説明できることのはずなんだから。


だからたぶん、これはとてもシンプルな問題。



最後にひとつだけ質問。



あなたは幸せになりたいですか?
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