学生時代ぶりの再観賞。
原題は『A fistful of dollars』、直訳で「一握りのドル札」、米の俗語的運用と劇中でうまく立ち回り両陣営から大金を巻き上げる様からすると「手にいっぱいのドル札」くらいのニュアンスか。
オープニングこんなにカッコよかったっけ?
イーストウッドのニヒルでスマートな立ち回りが渋い。かと思えば手にしたドル札を人質に囚われた人妻の解放のためにポンと渡す意外な人情深さ、その理由を「昔に助けられなかった女が居た」だけで済ますキャラクターとしての懐の深さ、クールさ。完成されている。
レオーネ印である役者の顔のドアップのカットは劇場で観るとすごい迫力。そしてどの顔も堀が深く刻まれたダンディな相貌で、こんなふうに年を重ねていきたいと思った。
靴を映す有名ならローアングルカットもカッコ良いなぁ
ロホ一家によるバクスタ一味の処刑シーンのスペクタクル性、クライマックスでダイナマイトが巻き上げた砂塵の中から現れるカットや静寂と銃声のメリハリが素晴らしい刹那の決着、去り行くジョーを映すラストのロングカットなど男としてグッとくるシーンも多い。
モリコーネの音楽もずっと耳に残っている