オープニングの切り絵と写真のコラージュ(いちいち発砲付き)がかっこいい。
アップと遠景のさじ加減が、もはや様式美になっている。
善玉、悪玉、卑劣漢の3人ってことになってるけど、主役は卑劣感のトゥーコ。人間臭くて愛嬌があって、キメるところはちゃんとキメて、愛されキャラ。孤独語りのシーンも良かったし、神父になったお兄さんとの再会にグッときた。もちろん入浴シーンも…
悪玉エンジェルは、普通に悪いやつ。
善玉ブロンディは、最後にトゥーコが叫ぶように、そんなに善人じゃないんだけど、死にゆく人には優しい男。
ポンチョの由来もわかって納得しかない〜
最後の決闘は、ズルじゃない⁈
本筋とは関係ないところが、結構心に残ってる。
足が壊死している北軍の収容所の所長がエンジェルに、「捕虜から金品を巻き上げたり、暴力を振るうのはやめろ」という場面とか、北軍の酔っ払い大尉が、「橋があるからいけないんだ、橋なんかぶっ壊したいけど、上層部がそれを許さない」と言った後に、死を覚悟の突撃に向かう場面とか。
あと、エンジェルが唯一人間らしさを感じさせるのが、2度の食事の場面で、何やらオーガニック(に決まってる)な野菜の煮込みらしきものを食べていた。
音楽は、雄叫び的ジングルをはじめ、あらゆる場面に寄り添う。
収容所でエンジェルがトゥーコを拷問する時、南部の捕虜たちに奏でさせた音楽には、泣けた…若い捕虜のバイオリン弾きが涙流しながら(おそらく故郷の音楽？)を弾いていて。
