今日の試写会は『渇愛の果て、』チネマットオンライン試写会。
NIPT(出生前診断)なんて、私たちが子供を持った頃には、まだ新しい技術としてニュースになってた時代で「もしこんなことができるようになって障害があることがわかったらどうする?」なんて話してたのを思い出した。
知らなければ、誰でも産んだ後に対処する話だが、先に知ってしまったら、どうするのか? 答えは千差万別で、正しい答えなんてないだろう。そもそも中絶禁止の国や地域では、中絶自体ができないわけだが。
本作は、特に道徳感を押し付けたりせずに、様々な女性や立場の違うカップルの声を取り上げて「考えさせられる」作品になっている。
私の時代にはなかったNIPTという技術のおかげで「知ってしまった」からこその悩みや決断が必要とされる時代になったわけだ。
作品内に「正解があったら教えてほしい」という台詞があるが、見て、みんなそれぞれに考えることに本作作成の意義があると見た。
“Don’t think, feel ! “ 『燃えよドラゴン』のブルース・リーの名台詞が引用されているが、この “feel” に監督の思いが込められているのかもしれない。