みちゃまる

ラストエンペラー 劇場公開版 4Kレストアのみちゃまるのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

大好きで何度見たか分からない作品。
ひたすら時代に翻弄され、流れ行く運命。自由を求めて扉を叩く。しかし皇帝の声に応じる者は誰もいない。母や乳母と離され、数多の従者はいれど、待っているものは孤独。「She is my butterfly」の一言がずっと脳裏に焼き付いている。
開かずの扉が遂に開いたと思えばどこにも自由はなく、待っているものはまたもや孤独…。婉容や文綉もまた、心に埋まらない溝を抱えたまま孤独を感じている。どんなに豪華な衣装を纏っても、どんなに大きな屋敷に住んでも、その溝は埋まらない。
戦後釈放された溥儀はやっと自転車を自由に乗りこなせるようになる。短い期間ではあれど、彼は自由を楽しむことが出来たのだろうか。しかしながら世の中は文化大革命真っ只中…。清朝滅亡、満州事変、文化大革命と国家の動乱期を生き、時代の荒波に揉まれ続けた人物なのだと感じる。
紫禁城の壮大なスケール、景観美、音楽、どれも本当に最高なので是非見て欲しい作品です。また劇場で見れて良かった。
みちゃまる

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