すずす

フォロウィング 25周年/HDレストア版のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーランが『メメント』の前に自主製作したサスペンス映画。自主製作とは言え、協力にはティム・ビーバンやワーキングタイトルも。

時系列を複雑に配置する編集処理のノーランらしさに溢れるデビュー作。『オッペンハイマー』より、本領発揮の感がありありだ。

1997年製作なので『ユージャル・サスペクツ』の影響下と言っても過言はなさそうなトリックが魅力の映画。ロンドンの天才監督デビューなので『現金に体を張れ』とも重なります。
 
以下は物語だが、物語が全く面白くないのも、ノーランらしさ。

顔にアザのある男が経緯を話し始める。
男は作家志望の無職で尾行が趣味だった。何をする訳でもなく後を追うだけ。しかし、ある時、カフェで、尾行していた男コッブに声をかけられる。
コッブは不思議な泥棒で、2人は女性の留守宅に押し入る。コッブが盗みを働く前に、台所でワインを飲んでいると、住人が帰宅してくる。コッブは不動産の内覧客の振りをして、男を連れ逃げ出す。
作家志望の男は夜の店で女に声をかける。女はクラブ経営者のヤクザな男の情夫だが、2人は接近する。
作家志望はコッブと、何故か自分の家に泥棒に入った後、ヤクザの女の家にも押し入り、下着、イヤリング、写真入りの箱を盗み出す。しかし、実はコッブと女は通じていて、男は騙されている事に気づいていない。

盗品は金に変えるが、男とコッブが飯を食べている時、コッブは盗品のクレジットカードを男に与え、男はダニエル・ロイドと記名する。

女は男に、コッブは警察に殺人容疑をかけられ、罪を男に擦りつける工作しているのだと教える。コッブが押し入った家で老女が死んでいて、警察に容疑者にされているらしい。更に、男は女にヤクザから恥ずかしい写真を奪い返して欲しいと依頼され、大金があるかも知れないヤクザの金庫の番号を聞き出す。コッブは男から女と寝たと知らされ、男を殴り倒し、男の顔にアザが出来る。
男が泥棒に入ると、金庫には大金があり、袋が無かったので、札束をガムテープで身体に巻きつけていると、誰かに見つかり、ハンマーで殴り、血が噴き出る。

顔にアザの男が警察で事象を話し終える。しかし、警察は、最近、老女殺しの事件はなく、コッブなる容疑者も存在しないと言われ、愕然とするのだった------
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