ぱりぱり

幕末太陽傳のぱりぱりのレビュー・感想・評価

幕末太陽傳(1957年製作の映画)
3.0
今村昌平の師匠、川島雄三監督!

喜劇99%と悲しみが一瞬

喧嘩したり、泣き叫んだり、殺人未遂をしたりするけど、別にどうってことはなく毎日が続いていくあっけらかんとした人たちの良さが滲み出てる
悲しいことがあって散々泣いてもすぐ忘れちゃったり、悪いことしても罪悪感を全く持たないっていうのは、健康な人間の条件かもしれない
本当にあるのかも確かではない良心に縛られるよりも、自分の感情に正直なのは見てて気持ちがいい

でも、ほぼずっと喜劇なのに、フランキー堺の一瞬の顔の歪みで、なんだか切なくなってしまう
いつも自分の感情に正直に生きている気持ちのいい人たちと思っていたけれど、佐平次はこの一瞬の悲しみこそが本当の感情だったのかなとも思ったり