想い出の曲を聴くとタイムスリップする女のSFラブストーリー。
想い出は“もの” や “こと” に重ね合わせて記憶しているものだが、殊の外音楽に関してはその傾向が強く、或る曲を聴くとその当時の事だけでなくその時の感情までもが蘇って来るもの。
「あたしゃ音楽は聴かないもんで」という人でない限りそんな曲の一つや二つは誰でも持っているはず。
この作品はそれを大きく発展させ、ある種の病気のように描いているが、その発想が斬新。
過去が変われば未来が変わるというのはタイムスリップものの定番だけど、死別した恋人と新しい恋人の間で下す決断が切ない。
その決断がポジティブであるからこそ後味が爽やか。
別な形で2人は出会えるんじゃないかと期待してしまう。
全編音楽が良い。
センスのいい既成曲の選曲だけでなく、ライアン・ロット(サンラックス)のスコアが独特のムードで内省的なストーリーに色を添え印象的。
スタビライザーを乗せてアナログ盤を聴く本格的なオーディオルームが贅沢!羨ましい(笑)
監督 ネッド・ベンソン
キャスト
ルーシー・ボイントン
ジャスティン・H・ミン
デヴィッド・コレンスウェット
オースティン・クルート
アンディ・ジュ
レタ