脳内金魚

フューチャー・ウォーズの脳内金魚のネタバレレビュー・内容・結末

フューチャー・ウォーズ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

全くのノーチェックだったのだが、たまたまよく行く映画館が、同時期にえらく上映館数の少ない作品持ったきたぞということに気付き。公式サイトで制作経緯とコンセプトを知り、俄然興味が湧き鑑賞。結果的に「私の中の好きな系(ただし万人受けは保証しない」だった。

系統は最近だと『マッドハイジ』とか『宇宙探索編集部』とかの製作陣の好き!を全部乗せした感じで楽しかった。ラストも「あ〜こう言っててもパパ忘れちゃうんだよね、きっと」をいい方向に解決してくれたし、アリスの存在をどうするかも同じ。ご都合主義?多いに結構だよ!これぞエンタメでしょ!

なお、少し真面目な話をすれば、フランスの原発依存度の高さや中仏での事業協力など、実はフランス国内の問題も取り入れている。(わたしもこのあたりはたまたま鑑賞していた『わたしはモーリーン・カーニー』でのにわか知識だが)その辺りをたまたま知っていたので、冒頭の原発事故のキノコ雲や途中途中の放射線被害の描写に不快感は覚えなかった。また、そういったクリーンエネルギーと耳障りのいいことばかり前面に出し、制御面などではまだ懸念材料がある原発依存への懸念や、次世代に残すとはどういうことか、そういった問題やそれに対する考えをさりげなく入れていて、実はすごく練られた脚本なんだなと関心した。特に後者に関しては、劇中でも徹底して子供や青年は犠牲にしないというスタンスが貫かれており、メッセージ性もあった。もちろん、単なるエンタメとしても楽しめた。

アンリの件も、思い返せばあれ伏線か!となるし、『エイリアン2』のビショップのオマージュかな?と想像したり、色々面白かった。

確かに今の基準からすると、若干チープ感が拭えないし、多分30代前半くらいまでの人は特にそう思うかも。でも、わたしは「00年代くらいまでってこんなもんだったよね」となんだか懐かしい気分になったし、実際最初の作品の撮影年が2009年とのことなので納得納得。

ないとは予想していたが、個人的にはパンフレットがほしかったな!あと、Webシリーズってどこで見られるんだろう?
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