かりんとう

ジェニファーのしたことのかりんとうのレビュー・感想・評価

ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)
3.0
まぁたひどい邦題でネタバレしてるなぁと思ったら「what jennifer did」で原題も同じだった。
反射的にフランス映画の「息子のしたこと(2018)」を思い出したが、こちらは単なる胸糞映画でドキュメンタリーではない。

さて、いかにも訳ありなジャケットとこのタイトルであるので、無人島で生まれ育った人でもない限り、この娘がなにか邪悪なことをしでかしたのだと見る前から察しが付くだろう。
サクっと言ってしまえば「世界仰天ニュース」や「アンビリバボー」のワンコーナーで収まりそうな内容ではある。
しかし実際の事情聴取映像や当時の捜査官のインタビューはやはり重みがある。

ベトナム系移民ながら一念発起して異国で財を築き、一人娘を大事に育ててきた両親にしてはあまりにもつらすぎる。
この娘の情状酌量的なことにも触れられているが、まったく同情の余地はない。
土壇場になっても捜査官に嘘を付く様は、昨今世間を賑わせている水原一平のような往生際の悪さと救いようのなさを感じた。
嘘には嘘でしか言い訳できない。
進学に関する両親への嘘が、やがて雪だるまのように膨れ上がって身動きがとれなくなってしまった。
ただただ愚かな娘。おそらくサイコパスの気質もあるのだろう。

世の中の人の親と呼ばれる方々
子供に過度な期待はやめましょうね。