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ジェニファーのしたことのpepeのネタバレレビュー・内容・結末

ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

厳しく育てられた両親に辟易した娘が親殺しを依頼した、という筋書きはフィクションだと凡庸なものとして切り捨てられるんでしょうが、実在の事件としてこう目の前に出されると、ひたすらに不気味だなと感じました。

穏やかな安全な町にカジュアルに殺人を依頼された青年がやってくる、というのも、現代的なおそろしさを忍ばせているようにも思いました。

実のところは、彼女が大学に行ったと嘘をついていた、それに両親が気づかなかったというところが一番空恐ろしかった。だって、同じ屋根の下で暮らしながら、気づかないものでしょうか。両親は車で送迎するほど面倒を見ていて、わからないということがありえるんでしょうか。あるいはうすうす気づいていて言えなかったのか。言い出す日を待っていたのか。

これらはフィクションではないだけに、ずっとわからないままなのでしょう。だから、「ありふれた」真相の話なのに、薄気味悪さが残ったドキュメンタリーでした。
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