まーしー

もしも昨日が選べたらのまーしーのレビュー・感想・評価

もしも昨日が選べたら(2006年製作の映画)
3.0
仕事一筋で家庭を顧みない男性が、時間を一時停止したり早送りしたりできるリモコンを手に入れる。果たして、彼が待ち受けている運命とは——? 

ユニークな設定と展開で笑いを提供してくれるコメディ映画。「ドラえもんのひみつ道具 in ハリウッド」といったところ。
リモコン片手に、時間を自由に操れることの凄さと面白さが描かれている。
実際、実父母との食事会、妻とのベッドタイム、体の不調時など、嫌な時間帯を早送りするシーンには笑いが込み上げてくる。

一方で、嫌な時間を早送りした副作用も。こちらはおもしろくも残酷な内容。
結局のところ、嫌なことがあるから喜び・楽しさが倍増するのかも知れない。嫌なことがなくなれば、味気ない人生になる気がする。

主人公の男性マイケルを演じたアダム・サンドラーが良い味を出している。こういうコミカルな役がよく似合う。
マイケルの妻ドナを演じたケイト・ベッキンセイルは美しい。こんな綺麗な奥さんを貰いながら、家庭を放置しようとするマイケルの神経が解らない。

ちなみに、同じく時間を操るSF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主演はマイケル・J・フォックス、彼の役名はマーティ。
本作の主人公の役名はマイケル、万能リモコンを提供した博士の役名はモーティ(笑)
これは偶然ではないはず。

仕事か家庭か——日本の男性にも突き付けられるテーマをコミカルに描いた本作。
家族との時間の大切さも説いていて、ハートウォーミングな仕上がりになっている。
「仕事か家庭か」ではない。「仕事も家庭も」だと思う。