主役である夫婦、特に夫に全く感情移入が出来ない事と、一応コメディーとなっているが、笑い所が無い事で盛り上がりに欠ける作品。
でも、なんとなく流れていく日常は、ボーっと見ているぶんにはそれなりに入り込むことが出来る。
脚本も書いた監督の狙いは、原題からも分かるように「後の者が後になる」ってところだと分かるのだが、結局、だからどうしたというオチで盛り上がらない。
妻のピーキーな性格もさることながら、仕事もせずにブラブラしているひもの夫はまったく同情の余地がない性格で、この2人がどん底生活を送っているのだが、どう見ても自業自得。
見所はおかまのエステティシャンが見事に女性に見える所か。あの警官じゃなくても騙されるな。
一応「悲喜劇」ということだが、「悲」の方が前面に出ているので、気分的に落ち込む部類の作品だろう。
余談。
「悲喜劇」と言えば、筒井康隆の名解説!
「きんたまが浴槽の吸込口に入って抜けなくなること」
やっぱ筒井は天才だな。笑