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ロシア・ハウスのnagarebosiのレビュー・感想・評価

ロシア・ハウス(1990年製作の映画)
4.0
大人な映画ですね。

若い頃、劇場で観ましたが、あの頃は良さが理解出来ませんでした。
私も歳をとり、改めて観直すと良質な作品だったんですね。

ストッパードの脚本はロマンスのほうに比重を置いているので、最近のスパイスリラーを見慣れた方は退屈してしまうかもしれませんが、英米ソの三つ巴の腹の探りあい等、地味だけどしっかり描いています。リアルな諜報戦は地味なもんなんでしょう、たぶん。

コネリーさんが渋い!酒好きで猫背なおっさんが段々とダンディに変化していく上手さ。衣装のスーツやコートが何気におしゃれに見えます。ミシェルさんもロシア人に見えるメイクと訛りで上手かった(よく皆さんが仰る言語の違和感は私はあまり気にならないので)。

ロシアの撮影がスゴいです!絵葉書のような観光名所ばかりかなと思いましたが一般的な町並みも映してあり、本作の内容を考えても、よく許可が降りたなと。ワイドスクリーンで隅々までロシアの美しさを映し出してます。

ロシアも旅行したいなあ…、諜報戦には巻き込まれたくないけど、ね。